2014年7月27日日曜日

僕とCM-100。電卓にまつわる思い出話し

長年愛用してきた電卓の液晶が黒ずんできて、文字が読みづらくなったので、新しくfx-915ESという電卓を購入しました。
安いのに、なんかやたらと高機能ですごい奴なんですが、この電卓のことはまたいずれ。

僕がプログラマーになった頃はアセンブラでプログラムを組んでいたので、2進、16進計算をするために専用に電卓を用意していました。
その時に、僕の回りで評判が良かったのが、CASIOのCM-100。

cm100.jpg

少し触らせてもらってから、なるほど使いやすい!という事で、僕も早速購入しました。


CM-100の何がそんなに使いやすかったのかというと、まずひとつ上げるならば、キーボード配列です。
写真を見て頂くと分かるように、A〜Fまで綺麗に一列にならんでいます。
しかもSHIFTとか無駄なキーを押さなくてもいいようになっていますし、キーのど真ん中に文字がプリントされているのも、とても見やすいです。

もうこれだけで、すばらしかったのです。
16進計算では0〜9、A〜Fが滞りなく押せなくてはスムースに計算できないので、この配列は重要です。しかし、当時、このような思い切ったレイアウトをした電卓は、僕には見つけることができませんでした。

CM-100は最大32ビットまでの16進計算ができるのですが、ビットサイズを変更することもできて、1ビット、4ビット、8ビット、16ビット、32ビットと選べます。変更方法も、SHIFTキーを押してから[+/-]、[7]、[8]、[9]、[÷]キーを押すと、それぞれ1〜32ビットに切り替えることができます。写真を見ると分かる通り、これらのキーはA〜Fの真下にあるキーで横一列に並んでいます。

4ビットとか16ビットとか、そんなの32ビットひとつで補えるじゃんと思うかもしれませんが、ビットシフトやビットローテート計算の時に威力を発揮します。
当時はCPUのレジスタが8ビットとか16ビットとかは当たり前でしたし、計算にビットシフトやローテートを使う機会が多かったので、とても重宝しました。

電源がソーラーパネルだけでOKというのも、とてもポイント高かったです。
電池をケチるあまり、電卓のON/OFFに気を取られなくて済みますし。(笑)

対して、CM-100の苦手というか弱点を上げますと、ひとつは、計算が遅いことです。
計算機なのに計算が遅い!(笑)

いや、致命的かと聞かれると、人それぞれとは思いますが、DECモード(10進)、HEXモード(16進)という、専用のモードにした時の計算が、[=]キーを押してから解答が表示されまで、「よいしょ!」と言えるぐらいの間隔があります。(笑)

雑誌の記事か何かで読んだ記憶があるのですが、内部で10進計算をしているので遅いというような話しがあったのですが、それが本当かどうか、そもそもそんな記事があったのか、もう記憶があやふやなので定かではありません。すみません。忘れて下さい。

弱点のもうひとつは、sin、cos、tanの三角関数の計算機能が無いことでした。
僕の在籍していたゲーム業界では多用する計算だったので、これさえあれば完璧なのに、といつも思っていました。

今の時代になって、もうそんなに16進計算を電卓でする必要もなくなりましたが、通常の計算はいつもこのCM-100を使ってやってきました。会社用と家用の2台持ちでしたが、その両方とも液晶がダメになってしまいました。

そもそも今では、OS XやWindowsの電卓ですませてしまうプログラマーさんもいると思いますし、僕もそうする時はあります。
でもアルゴリズムを考え、計算式を組み立て、それでいけるかどうかを計算する時に、ちゃちゃっと電卓で計算出来る方が、僕は思考が分断されなくて好きなのです。

なんか思いの外、古い話しになってしまいましたが、要はCM-100ありがとう!と言いたかったのです。(笑)
ありがとうございました!

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